ディープ下北沢のメキシコ雑貨店・nifu nifaで出会った、天使が刻まれたランプ。店主曰く、樹脂素材が主流の今、ガラスものは珍しいとか。クリアな無垢のフォルムが、赤・青・紫と点滅する様は、神聖と世俗の混交。迷える人心を導く宗教の輝きとは、このようなもの。
ボタン型電池・LR41を仕込む面倒な作業に、少しばかりイラつく罪深き現代人は、その後に訪れる天使の輝きに心洗われ、至福の深夜を酒と共に迎える。
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西荻窪のアンティークショップ・North Westで出会ったビンテージデスクランプ。材質は陶磁器。ミッドセンチュリーなフォルムと、その中心に腰掛ける黒人女性の組み合わせは、エキゾでエキセントリック。そこを意図したデザインは、僕の手法と共通する。朽ちたソケットを交換すべく下北沢のアンティークショップ・Time Machineに直行。再生された本体に復刻エジソン電球を仕込みスイッチON.
ヘミングウェイが1939年まで暮らしたココヤシ繁る邸宅が現れた。デスクを照らすこのランプ。彼が暮らした時代には、おそらくまだ生まれていないが、細かいことは気にしない。とにかく僕にとっては『フロリダの南端、キューバに近いキーウェスト』なのだ。
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同業の友人の勧めで昨年久方ぶりに公募展出品。伝統工芸の作家達が中心となり立ち上がった『陶美展』。縁のない世界だが、ステージは日本橋高島屋。無所属OKにつられ、退屈な現状に比較という刺激を求めて参加。単発では意味がないので今年も出品。絶賛開催中。この展の主要な課題は『いつしか生まれた常識やタブーの再点検』だとか。しかし興味深き『モノ』溢れる街では、経営改善のプレゼンごとき言葉を発しても、道行く人が振り向くことはない。この街で必要なのは、世界を作ること。
僕は内田百閒の黒いユーモアと幻想怪異の物語を好む。ただしこの世界。人は振り向きこそすれ、その先の行動は予想もつかない。
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